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マニュアル−RackFilter

(注意)
以下にラックフィルターについての説明をしますが、実は公式には使い方云々は深く説明されていません。一般にはadbe.orgにある説明書が事実上の公式マニュアル化しています。
そちらの翻訳も試みたのですが実に英語的な表現といいますか(笑)、分りづらく感じたのである程度自分で実験してみたものとかを中心にまとめたものです。

まだ未完成なのでしばらくは手を加えてきますが、もし「ここが違うよ」という点にお気づきの方はメールなり掲示板なりでご報告ください。

Rack Filterについて

Rack Filter(ラックフィルター)の概要

Rack Filter(以下、RF)の特徴は、次のようなことが挙げられます。

  • 特定のトラックから分岐して別のトラックへ信号を送ることが出来る(AUX BUS やセンド/リターンが可能)
  • 複数のフィルタ(VSTi/VSTプラグイン)を組み合わせて一つのフィルターのように扱うことが出来る(複数のフィルターをつないで一つのオリジナルフィルタを作成できる)
  • マルチ入出力(2チャンネル=ステレオペア以上の入出力)を持つフィルタを利用でき、自由に入力/出力の経路を結ぶことができる(パッチベイのような働き)
  • MIDI/オーディオ両方で利用できる

ラックフィルタの各パネル/ウインドウ

'rack'ボタン

ラックを作成/編集するために表示するには、画面右上の'Rack'ボタンを表示します。

ラックの表示には、1つだけ表示する方法と、同時に2つ表示する方法があります。

ラック(配線)パネル

'rack'ボタンで表示するとラックが表示されます。この画面は、ラックを作成するためのパネルです。
「ラックを作成する」ということは、実際に自分でハードのエフェクタラックを配線する作業に似ています。基本的には、パネルの左側に入力端子があり、それを左側の出力端子に結び付けて行きます。途中にエフェクタやVSTiプラグイン(音源)を配置し、その入力→出力と繋いでいくことが出来ますし、単に入力と出力を繋ぐだけでも構いません。

ラック選択時のプロパティパネル

  • name

ラックに判りやすい名前をつけます。(日本語不可)

  • 入力関係のボタン
ボタン 機能
new input channel 新しい入力端子を作成します
rename input channel 入力端子の名前を変更します
delete input channel 指定した入力端子を削除します
  • 出力関係のボタン
ボタン 機能
new output channel 新しい出力端子を作成します
rename output channcel 指定した出力端子を作成します
delete output channel 指定した入力端子を削除します
  • その他のボタン
ボタン 機能
manage rack presets ラックのプリセット(現在の設定)を保存したりします
delete ラックそのものを削除します
drag here to insert an instance of this rack 現在のラックをフィルタとしてトラックに配置するため、このボタンを配置したい場所にドラッグ&ドロップします

トラック上に配置したRF(のプロパティ)

ラック/ラックフィルタの信号の流れ

作成したラックとトラック上に配置したラックフィルタの信号の流れは以下のようになります。
各パラーメータがどの部分に関わるのか、という部分は重要ですので、よく図を眺めて理解するようにしてください。

【 図:信号の流れのイメージ 】

基本的な使用方法

新規ラックの作成

新規ラックを作成するには、

  • 空のラックを作成してフィルタを配置する
  • 既存のフィルタからラックを作成する

2つの方法があります。

  • 空のラックを作成する方法
  • 既存のフィルタからラックを作成する方法

ラックの編集

ラックの内容を編集するには、右上にある「Rack」ボタンをクリックします。すると、プロパティウインドウの上付近にラック編集用のウインドウが開きます。

ラックウインドウは、「1つのラックだけ」か「2つのラックを並べて表示」を切り替えることができます。

  • フィルタを追加する

右上のフィルタボタンをドラッグ&ドラッグで任意のフィルタを追加することができます。

  • バスを結ぶ
  • 新たな入出力バスを追加する

作成したラックの設置

RFを実際にトラックに貼り付けるには、作成したRFのプロパティパネルにある「drag here to insert an instance of this rack...(このラックを配置したい場所にこれをドラッグしてね)」ボタンをマウスでドラッグし、そのRFを配置したい場所にドロップして配置します。

実際の使用例

エフェクトのセンド/リターンとして使う

目的

エフェクトのセンド/リターンは、複数の音源に同一のリバーブやディレイを掛ける場合などに利用されます。ライブのPAなどで複数の音源に同一エフェクトを掛けたい場合など−例えば3人のボーカル全員にリバーブを掛けたい場合など−に利用されるテクニックです。

各トラック毎にリバーブエフェクタを1台ずつ用意するとなると、場所も予算も設定の手間も掛かります。そこで、ミキサー上のセンド端子→リバーブ→リターン端子のようにつないで1台のリバーブで複数のトラックの信号に出力します。

DAWでのセンド/リターンを利点は、ずばりCPU負荷の削減と、設定の簡略化でしょう。

例えば、メインボーカルが1トラックとコーラストラックが2トラックあったとして、異なる設定でリバーブを掛ける必要はないとします。それぞれのトラックにリバーブを配置すると、3個のフィルターを配置することになり、それぞれ計算が行われるのでCPUにも負荷が掛かります。
が、センド/リターンを使い1個のリバーブで処理するとプラグインが1つで足りますのでCPU負荷は3分の1ですみますし、設定も1つのプラグインの設定で済むため、簡略化されるわけです。

【 図:インサートとセンドの違い 】

注意点

上記の例のように3つのトラックを一つのラックにセンドした場合、受け取ったリバーブフィルタに入る音は、センドしたすべてのトラックの信号がミックスされたものが入り、出力されるのはそのミックス音に対してリバーブを付加したものが出力されます。
つまり、各トラックにリターンを戻してしまうと他のトラックに対するエフェクト音が混ざってしまうのです。

それを回避するため、通常はエフェクト音のみを出力する専用のトラックを作り、センドトラックにはリターンを戻さないようにした方が良いでしょう。

そのための方法として、以下の2種類が考えられます。

ラック上にエフェクトを配置する方法

単なるAUXバスとして使用する方法

マルチ出力VSTiに使用

ドラム音源などのVSTiなどでは、キック/スネア/タム/シンバル等の異なる音源を別々に出力できるものがあります。そのようなステレオ(2個)以上の出力を持つVSTiを有効に使うには、RFは欠かせません。

ラックでは複雑な配線を行うことができますので、例えば一つのラック上でスネアとキックだけにコンプとリバーブを掛け、他の楽器にはリバーブだけを負荷する、ということもできますし、センド/リターンのようにそれぞれを専用トラックに出力してからトラック上にエフェクトを配置しても構いません。

マルチ入力VSTiに使用

サイドチェインとして使う